成蹊探訪 26
中村春二先生記念胸像
学園創立者中村春二先生の胸像は、本館西側のヒマラヤ杉の下にあります。台座にはかながき主義者(注)であった先生の業績を偲んで「なかむらはるじ」と直筆の文字が刻み込まれてあります。胸像の制作は、当時の帝国美術院会員・東京美術学校の北村西望教授に依頼し、昭和11年6月に除幕式を行いました。胸像は卒業生の寄付金により建立され、またこれを期して同窓生団体の「成蹊会」が結成されました。除幕式当日には、平生釟三郎文部大臣(甲南学園創立者)より次のような祝辞をいただきました。「中村春二先生は、日本の近代教育史において特記さるべき先見の明をもち、実践力のあった大教育者と呼ぶにふさわしい人物でありました。(中略)君たち成蹊学園に学ぶものは、創立者中村春二先生の期待にこたえ、その教えを身に体して国家有為の人材たらねばならない。(後略)」
興味を持たれた方は学園史料館を訪ねて、学園のルーツを辿ってみませんか。【文:広報課】
(注)中村春二先生は大和詞をすべて仮名文字で表すことを主張され、「かながきのすすめ」を提唱されました。
(注)中村春二先生は大和詞をすべて仮名文字で表すことを主張され、「かながきのすすめ」を提唱されました。
建立中の中村春二先生記念胸像 昭和11年